皆さんはフィンランドの「ククサ」をご存知でしょうか?
フィンランドのお土産としても人気で、現在では希少なカップです。今回はフィンランドの本物「ククサ」を紹介します。
・フィンランドのククサとは?ククサができるまで
・ククサの注意点・ククサには偽物がある?
・ククサの手入れ方法
・Koivumaa(コイヴマー)製のククサを紹介
ククサとは?
ククサはフィンランド北部のラップランドに住んでいたサーメ人伝統のマグカップです。
「ククサを贈られた人は幸せになる」と言われています。職人さんが使う方の幸せを祈りながら一つ一つ丁寧に作ります。全部手作りなので同じ物はありません。
材料は白樺(しらかば)のコブになります。
↓こちらが白樺です。
この白樺の木にコブが付いて、大きく育つまで待ちます。大きなコブは約30年、小さいコブでも10〜15年もかかります。
白樺のコブは大変貴重なので、ククサの職人さん達は近年たくさん作るのをやめました。
プーハリ社というククサの製造・販売で有名な会社がありましたが、白樺のコブが入手困難で、伝統を守る為にも、工房を閉鎖してククサの生産を終了してしまいました。
長い年月をかけて材料ができ、作る量が限られているのでククサは非常に貴重ですね!
ちなみにククサが誕生したラップランドにはサンタクロース村があります。
↑サンタさんがラップランドから来日した時の写真です。
ククサができるまで
Koivumaa(コイヴマー)製のククサができるまでを紹介します。Koivumaa(コイヴマー)製のククサを販売している「フィンランドの森」さんにご協力していただきました。
長い年月をかけて白樺のコブが成長します。そのコブを切り落とし、マイナス3度ぐらいの倉庫で3~5ケ月寝かせます。
寝かせたコブをブロック状に切り出し、マイナス20度で24時間凍らせます。
ちなみに私が2月にフィンランド・ヘルシンキに行った時は海が凍っていました。
ククサを割れにくくする為、塩水でブロック状のコブを煮ます。
ククサの使い始めの頃に少ししょっぱい味がするのはこの為です。
Koivumaa(コイヴマー)製は塩水で煮た後コーヒーにつけます。コーヒーにつけることでコブの模様が綺麗に見えます。
コーヒーから取り出して乾燥させます。
職人さんが一つ一つ丁寧に削り・磨きます。
完成です。たいへん温かみのあるマグカップです。
ククサの注意点
ククサで注意しないといけない事をまとめました。
ククサには偽物がある?
私はこちらの記事のタイトルに「フィンランドの本物ククサを紹介」と書きました。ククサには「本物」・「偽物」と呼ばれる物があります。本物か偽物かの見分け方をお伝えします。
【本物のククサ】
白樺のコブを使い、サーミ人の伝統的な作り方で職人が一つ一つ手作りしているフィンランド産の物が本物のククサです。一つ一つ木の模様は異なります。貴重品なので値段は高いです。
↓本物のククサです。
【偽物のククサ】
白樺のコブではない安い材料で大量生産された物です。価格が安いです。
本物のククサが欲しい場合は「材料:白樺のコブ」「フィンランド産」「職人の手作り」等の言葉が販売ページに記載されているかどうか確認しましょう。
ククサを使用した時の味
ククサは塩水で煮てから作られるので、使い始めは飲み物がしょっぱく感じる事があるかもしれません。
表面にはオイルが塗られていますが、飲んでも大丈夫なオイルです。
ククサの扱い方
ククサは水分に弱いです。水分に長時間つけないようにしましょう。
電子レンジやオーブン等での使用もNGです。
洗う時は洗剤を使わずぬるま湯で手洗いします。詳しい手入れ方法は下記で解説します。
ククサの手入れ方法
ククサを大切に使っていくにはお手入れが不可欠です。手入れをしないと劣化して割れてしまうことがあります。
ククサは水分に弱く、時間が経つとククサに含まれていた塩分が徐々に抜けていきます。
その為、クルミオイルやグレープシードオイルを塗って保護してあげましょう。
サラダ油やオリーブオイルはべたついてしまうのでクルミオイルがおすすめです。 綿布に布にクルミオイル等を少量つけ、ククサ全体に馴染ませます。
↑フィンランドの森さんでもクルミオイルを販売しています。
20~30分ぐらい放置し、余分な油を拭いて磨きます。貴重なククサは大切に扱いましょう。
Koivumaa(コイヴマー)製のククサの紹介
フィンランドの森さんで販売しているKoivumaa(コイヴマー)製のククサを紹介します。
販売しているククサのサイズは様々です。フィンランドの不味い飴サルミアッキと比べてみました。
↓ 小さいサイズのククサです。
↓ 小さいサイズのククサで取っ手の上部にトナカイの角が付いているタイプです。
↓ 大き目なサイズのククサです。
↓大き目なサイズのククサで取っ手の上部にトナカイの角が付いているタイプです。
ククサの裏側にはKoivumaa(コイヴマー)のロゴがあります。
フィンランドのククサのまとめ
フィンランドの伝統的なマグカップ「ククサ」に興味を持っていただけましたでしょうか?
偽物もあるので本物のククサが欲しい方は注意して購入しましょう。
貴重なククサを壊してしまわないよう手入れをきちんとして取り扱いにも注意です。
長い年月と職人さん達の思いが込められた温かみのあるククサ、北欧好きには1つ持っておきたいアイテムです。
コメント