著者のカズです。今回は、私が所有しているBOSSのデジタルディレイエフェクター「DD-3」を紹介します。
私がこのエフェクターを購入したきっかけは、大好きなイングヴェイ・マルムスティーンが使用していたからです。
2020年1月現在では、BOSSのデジタルディレイエフェクターはこんなにあります。
DD-2、DD-5、DD-6、DD-7、DD-8、DD-3T、DD-20、DD-200、DD-500
BOSSのDD-3は1986年に発売されました。
今ではBOSSからこんなにもデジタルディレイが発売されていますが、DD-3は今でも人気のロングセラー商品です。
今回はデジタルディレイの定番である「DD-3」についてレビューしてみました。ご購入や使い方の参考になれば幸いです。
デジタルディレイはどんな効果があるの?
「DD-3」の説明をする前に、デジタルディレイのエフェクターはどんな音が出るのか解説します。
ディレイとは?
そもそもディレイってどんな効果があるの?
ディレイは英語で「Delay」と書き、「遅延」や「~を遅らせる」という意味があります。
エフェクターのディレイは、「原音と遅れてくる音」が出る効果があります。
イメージしやすいように説明します。
山に登った時に「やまびこ」を聴いたことはあるでしょうか?
向かい側の山に向かって「ヤッホー」と言ったら「ヤッホー」と返ってくる事ですね。
この「やまびこ」の音がエフェクターで言うディレイ音になります。
アナログディレイとデジタルディレイの違いは?
ディレイにはアナログディレイとデジタルディレイの2種類あるけど何が違うの?
アナログディレイ:原音が劣化して返ってくる。温かみのあるディレイ音。
デジタルディレイ:原音がコピーされてそのまま返ってくる。クリアで機械的なディレイ音。
簡単に説明するとアナログディレイとデジタルディレイの違いは上記のようになります。
●アナログディレイ
アナログディレイは、原音の輪郭がぼやけてディレイ音として返ってきます。
自然な感じで遅れてくるので、音に温かみを感じます。
山でのやまびこは全く同じ音色では返ってこないので、アナログディレイに近いですね。
●デジタルディレイ
デジタルディレイは、原音が機械的にコピーされてそのまま返ってきます。
その為くっきりとしたクリアなディレイ音になります。
アナログディレイかデジタルディレイかは、どんな音を出したいかで選びましょう。
BOSSのDD-3はデジタルディレイになります。
サウンド
DD-3の音はどんな具合か確認しましょう。
サウンドチェック
YoutubeにはDD-3を使った様々な動画がアップされています。
私が購入する時に参考になった動画を紹介します。Youtubeで聞く音と実際にアンプから出る音は異なりますが、ニュアンスが伝わってくれたら幸いです。
↓BOSSの公式動画です。
↓英語が分からなくても 様々なセッティング方法でのサウンドを楽しめます。
各種ツマミ
DD-3のツマミは全部で4つあります。左から順に説明します。
E.LEVEL
遅れてくる音(ディレイ音)のレベルを調整します。
左回し:ディレイ音が小さくなります。
右回し:ディレイ音が大きくなります。
レベルMAXで、原音(ダイレクト音)と一緒の大きさになります。
●レベルを0にすると(一番左に回す)
モノラル時:原音(ダイレクト音)のみ出力されます。
ステレオ時:アウトプットの方からは音が出ず、ダイレクトアウトのみ出力されます。
F.BACK
ディレイ音が何回繰り返されるか調整するツマミです。
左回し:ディレイ音の繰り返しが少なくなります。
右回し:ディレイ音の繰り返しが多くなります。
●0にすると(一番左に回す)
1回だけディレイ音が返ってきます。シングルディレイの状態です。
D.TIME
MODEのツマミでディレイタイムを決め、このツマミで微調整をします。
ディレイタイムとは、弾いた音が返ってくるまでの時間のことです。
左回し:ディレイタイムが短くなります。
右回し:ディレイタイムが長くなります。
MODE
S、M、L、HOLDの4つのモードがあります。
S、M、LのモードとD.TIMEのツマミを使い、ディレイタイムを12.5msから800msまで設定する事ができます。
「ms」は「milli second」の略で、ミリセコンドと読みます。1000分の1秒を表します。
HOLDモードでは、ペダルを踏んでいる時だけ効果がかかります。この時、フィードバックの効果は働きません。
ペダルを踏んでいる時に弾いたフレーズを繰り返してくれます。現在ではルーパーというエフェクターが販売されていますが、それと同じ機能です。
D.TIMEのツマミと合わせて使い、ホールド時間を200msから800msまで設定する事が可能です。
800msなので最大0.8秒間のフレーズをループできると言うことです。
近年では次々と凄いルーパーが発売されているので、DD-3のHOLDモードは物凄く短く感じると思います。
接続方法
OUTPUTのみにアンプを接続
「ギター→DD-3のインプット、DD-3のアウトプット→アンプ」という接続方法です。
いわゆるモノラル接続です。
アンプから原音(ダイレクト音)とディレイ音が聞こえます。
OUTPUTとDIRECT OUTそれぞれにアンプを接続
「ギター→DD-3のインプット、DD-3のアウトプット→アンプ1、DD-3のダイレクトアウト→アンプ2」と接続する方法です。
アンプを2つ使います。
アウトプット(アンプ1):ディレイ音が出てきます。
ダイレクトアウト(アンプ2):原音が出てきます。
原音とエフェクト音を分けて、それぞれ違うアンプから出すことができます。
センド&リターンで接続
センド&リターン端子のあるアンプをお持ちでしたら、センド&リターンにDD-3を接続してみてください。
「DD-3のアウトプット→アンプのインプット」で繋げる時よりも綺麗にエフェクトをかけることができます。
ギター→(ワウ)→(歪み系)→アンプのインプット
アンプのセンド端子→DD-3のインプット
DD-3のアウトプット→アンプのリターン端子
この接続方法で、綺麗にエフェクト音をかけることができます。
電源
9VのACアダプター(PSA-100)や9V電池が使用できます。
電池が入ったままACアダプターを差すとACアダプターが優先されます。
通常のBOSSのコンパクトエフェクターの仕様ですね。
日本製と台湾製の違いは?
現在販売されているDD-3は台湾製になります。私はDD-3を全部で4つ所有していました。
手放してまた欲しくなり、手放してまた欲しくなるのを繰り返しています…新しいデジタルディレイが発売されてももう手放しません…
台湾製
こちらの3つは台湾製です↓
DD-3は基板やパーツ類等が時代によって違うみたいです。ピンクラベルのDD-3は発振が可能でした。
日本製
こちらが日本製のDD-3です。「MADE IN JAPAN」と書かれています。
日本製は1986年に発売された最初のタイプになります。
日本製のDD-3ですが、なんと前身である「DD-2」と中身が同じなんです!
その為、台湾製の現行品とは音質が少し異なります。
日本製のDD-3はアナログディレイの寄りで、現行品よりもぼんやりしたディレイ音が返ってきます。アナログディレイよりもクリアで、台湾製のDD-3よりも少し温かみのある音が特徴です。
音痩せは?
エフェクターを接続するのでもちろん音痩せはありますが、ほとんど気にならない程です。(主観ですが…)
ワウを接続すると音痩せが結構目立つな~と感じますが、神経質でなければDD-3は問題ないと思います。
私が音痩せ込みで音作りをしているので気にならないだけかもしれませんが…
使用アーティスト
BOSSのDD-3を使用している(使用していた)ギタリストを紹介します。
イングヴェイ・マルムスティーン、ガスG、クリストファー・アモット
マイケル・シェンカー
探すのに時間がかかるので、使用している方が見つかり次第更新していきます。
DD-3の良いところ
1986年に発売された古いディレイですが、今でも良いなと感じさせてくれます。
3度手放していますが、また欲しくなるのがこのDD-3です。
DD-3のオススメポイント
・温かみを感じるデジタルディレイ。
・シンプルな機能で操作が簡単。
・アンプ2台を使って原音とディレイ音を分けて出力できる。
最近発売しているデジタルディレイと比べるとディレイ音が物凄くクリアとは言えません。
しかし、その音が良いんです!
アナログディレイよりもはっきりとしたディレイ音で、DD-7と比べると少しぼんやり。
技術が進歩した今、温かみを感じさせてくれるデジタルディレイが「DD-3」なんですね。
私のお気に入り使用方法は、ソロの時にかけて音に厚みを出させる事です。
最近のデジタルディレイは、様々な技術が組み込まれていて良いんですが、操作が難しく感じる事もあります。
そして、多機能過ぎて滅多に使用しない機能がたくさんある事もありますね。
DD-3はシンプルにディレイの必要な機能だけあるので、操作が簡単です。
ソロでしかディレイを使わない私にはピッタリです!
多機能なデジタルディレイは要らないという方にはオススメなエフェクターです。
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